先生
私は、直ぐに『聞かなきゃ良かった』
と後悔した。


だって…


見た事ない顔だったから。


興味本位で、開いてはいけない先生の中の扉。


「もうすぐ着くからな。
足、大丈夫か?」


何事も無かったかの様な、いつもの顔で聞いてきた。


「全然、大丈夫です。」


私は、何となく先生の顔が見れなくて、自分の膝の上に置いた手を見ていた。


「あ、此処だ。」


その言葉と同時に、前を向くと小さな古い建物が有った。



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