どうやら私はキス魔のようです




有梨、お前単に私を見世物にしたいだけじゃないのか。


「フフ」



ほら、その不気味な微笑みが怪しい。





「いい」


「え~、残念」



何がだよ。整った顔で私にそんなこと言ったって女の私には効かないぞ。




少し残念そうな顔をしながら、有梨が三年の玄関に向かって先を歩き出す。




「そういえば今日、要君も来なかったんだよ」


突然出てきた"要(カナメ)″と言う名前に無意識に体が反応する。




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