キミの隣のイケメン君.

人に見られないように一瞬で触れるだけのキスをした。


「ちょっと瞬!?」

いきなりすぎたかな?

「杏は何に悩んでるんだよ?」

杏を無視して話題を元に戻した。

「だってあたしよりリツちゃんの方がたくさん瞬のこと知ってるし…」

そんなことで悩んでるのか?

「仕方がないだろ?元カノだし、中学同じだったし。これからもっと俺のこと知っていけばいいじゃん。そのうちリツも知らないことを知ると思うよ」

励ますように杏に言う。

彼女なのに彼氏のことよく知る奴が近くにいたら嫌だよな…

「うん…もう悩まない!それより瞬!」

沈んだ顔から一気に明るい顔になった。



「いきなりしないでよ!もっとロマンチックに」


十分ロマンチックだと思うけど、水族館だし

「もしかして杏、ファーストキスだった?」

今すごく嬉しい…

杏は顔を真っ赤にして小さく頷いた。

可愛いな

「もういきなりしないでよ!」

背中を思いっきり叩かれた。



「はいはい。今度は考えてするよ」

自然と手を繋いで、水族館を回った。



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