爆走★love boy
先輩の胸を両手でグッと押し返そうとするけれど、びくともしない。


「好きになれなくても、これから先も俺の事を都合よく利用しようって考えなんだろ? お前、本当にいい度胸だな」


低い声にニヤリと笑うその顔は、どう見ても裏の先輩の顔で。


殴られると思った私は、思わず両目をギュッとつむった。


「安心しろよ。女をいたぶる趣味はねぇから。ただし……この俺を利用するなら、それなりに覚悟ができてんだろうな?」


フッと耳に息を吹きかけられて、身を縮める。
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