大好きな君にエールを





反省なんてありすぎる。直さなきゃいけないところなんてありすぎる。そして小さくため息をついた時だった。


♪〜♪〜♪


着信が鳴った。誰?と思いつつ、ベッドの脇にあった鞄からケータイを取り出し、ディスプレイを見た。


「……っ」


いつものあたしなら飛んで喜んだだろう。こんな寝っ転がってなんかいないだろう。


だって、大好きな荒ちゃんからの電話だったんだから。


出たい、だけど出たくない。今は話したい気分じゃない。そっとしててよ。


電話に出ないと決意してあたしはケータイを閉じようとした。…と同時に『通話中』という文字が画面に出た。な、なんでっ!?


「もしも…」


ブチッ。

声が聞こえたと同時に、あたしは慌てて電話を切った。







< 174 / 526 >

この作品をシェア

pagetop