大好きな君にエールを





「…甲子園出場を決めて、片想いの人に気持ち伝えるって言ったのは誰ですかっ!?」



────…それとさ…甲子園出場決めたら、好きな奴に気持ち伝えるよ。



あの時、はにかみながら…でも嬉しそうに言ったシゲさん。俺は本気でシゲさんを信じてた。


決勝で勝って幸せなシゲさんを見られるんだって楽しみにしてた。


なのに、…なのにっ。


「シゲさん言ったじゃないですかっ!気持ち伝えるって自分で決めたんじゃないですかっ」


見たくない。こんなシゲさんなんかシゲさんじゃないから。


「早く…早く目を覚ましてくださいよっ。俺…シゲさんに教わりたいことたくさんあるんですっ」


キャッチャーのこと、恋の相談、シゲさんにはたくさん教えてもらいたいんだ。







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