大好きな君にエールを
「俺に…たくさん格好良い姿を教えてくださいよっ」
キャッチャー姿や片想いでも告白するって胸を張った姿、今でも焼き付いている。
「シゲさん…シゲさんッ!」
いくら呼んでもシゲさんは目を覚まさない。本当に…本当に生きているか不安になる。
「荒嶋、いい加減に…」
「嫌だ。もしシゲさんが目を覚まさなかったらどーすんだよ。もし花龍に戻らなかったりしたら…」
「やめろ、荒嶋」
キャプテンが悲しい表情をして、強い口調で言った。
「シゲは…必ず…」
そこまで言い、キャプテンは悲しさに負けた。涙がキャプテンを包み込む。
『必ず目を覚ます』と言いたかったキャプテンの口からは嗚咽が聞こえる。俺は胸が傷んだ。