大好きな君にエールを
永松の言葉がストレートに胸に突き刺さった。俺は信じているはずなのに…信じきれていない?
「信じることがどれだけ大事か…お前はよくわかってるだろ?」
────…荒ちゃんっ。
途端に麻帆の声が頭をよぎった。
「辛いのはわからなくないけど、もう少し頭、冷やせよ」
そう言って永松までも外へ向かった。俺は一人、ゆったりルームに取り残された。
わからなくなってきた。モヤモヤが広がる心と、わけのわからない言葉ばかり発する俺の口。
すると、目に映った…電話ボックス。…確か、スポーツバッグに財布があったよな?メモ帳も入ってるはず。
すがる気持ちで、でも俺の気持ちをわかって欲しくて…俺は麻帆のケータイへと電話をかけた。