大好きな君にエールを
シゲさんがいつか倒れることを、あの自転車事故の時から監督も永松も…気づいていた。
何も考えず、ただただシゲさんに甘えていた自分が恥ずかしい。
「でもね、荒ちゃん…大切な先輩なら信じるべきだよ?あたしにパワーたっぷりのエールを送ってくれるように、シゲさんにも送らなきゃね」
「…エール?」
「そ。あたし、たーっくさん荒ちゃんからエールもらってるんだ。そのおかげで毎日元気に過ごしてるんだよ。荒ちゃんを信じることもパワーの源の1つ、みたいな」
「…うん」
「だからシゲさんを信じてあげてね?」
永松が言った、信じることが大事なことはお前が一番わかってるはずの意味がわかった気がする。
遠距離は…相手のことを想って信じることしか出来ないんだ。