Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]



「…やっべ、今ってすっぴん!? 超かわいいんだけど」



勝手に隣に座ってきて馴れ馴れしく肩を組まれた。



…ぅわ、お酒クサい(>_<)



これかなり酔ってるよね??



「やっべ…間近で見るともろタイプ♪ 
実はさ〜前々から話しかけてみたいな〜って思ってたんだよね、キミのこと。
いっつも西崎サンと行動してるからなかなかチャンスがなくってさ」



ひあっ…{{(>_<;)}}



髪の毛をくるくると指で弄ばれる。



太腿にもう一方の手が置かれ、嫌らしい手つきで撫で回された。



「ああああの…あたし///」



男の人に触られて一気に顔が茹でダコ状態になる。



ひゃあああ〜〜〜たしか東加山店の長谷部店長だよね(>_<)



あんまりいい噂は聞かないんだよね、この人。



その甘いルックスで女性客を何人も手玉に取っているって…。



やっぱり噂どおり軟派な人だったんだ━━━(>_<。)



「いまって話せる? ってか電話出なくて平気なわけ?」



「いや…あの」



〜♪〜♪



横目で延々と鳴り続ける携帯をにらみつけるけど、今はとてもじゃないけど電話に出れる状況じゃない。



それに電話に出たところで離れた場所にいる福嶋くんに助けなんて求められるはずがない。






『何かあっても今回ばかりは俺は助けに行けないからな。呼ばれてすぐ飛んで駆けつけていけるようなスーパーマンじゃないし』






旅行に行く前、福嶋くんが言った言葉を思い出す。



…そうだよ。



今ここに、いつだってピンチのときはそばにいてくれた福嶋くんはいないんだ。



あたしは、あたし自身でこの旅行中のピンチは切り抜けなきゃならないんだ――!!





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