強気なミオと優しいオミ
「…ミオ先輩♪…」


廊下が騒がしくなってきた。


ミオ捕まってるな?


廊下に出ると、ミオが一年生に囲まれてるのが見えた。


「ミーオー!」


ミオは人気者だから、すぐに女生徒に囲まれてしまう。


それは仕方ないが、先に俺と約束してるんだから急かす位は許されると思う。


俺に気付いたミオが、慌てて走ってくる。


本当はミオが『お姫様』で、俺が『王子様』なんだから…


だから俺に、早くミオを返して欲しい。


慌てたミオを見つめながら、思わず笑ってしまった。


ミオは周りに手を振りながら走って来る。


相変わらずなんだから…


俺は扉にもたれながら、ミオがやってくるのを待った。
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