秘密の鎖
「……」
炒飯?
炒飯を作るつもりだったの?
…炊飯器に牛乳で?
私は夕月さんの肩をポンと叩いた。
「…無理、しないで下さい」
夕月さんはあからさまに弱ったような顔をして、エプロンを私に譲った。
夕月さんの代わりに、炒飯をちゃちゃっと作ってあげた。
こう見えても、私はけっこう料理が得意だったりする。
…まぁ、これが私にできる唯一のことなんだけど、ね。
出来上がった炒飯をテーブルの前に座って待っていた夕月さんに差し出すと、夕月さんはパチパチと拍手した。
「すごい。ちゃんとした炒飯に見える」
「牛乳入れるところから間違ってますからねー」
夕月さんは苦笑いしながら炒飯を口に運ぶ。
「うまっ、何コレ!本当にビィが作ったの?」
炒飯を凝視しながら驚いたように夕月さんは言う。