完━あなたは、敵━<先生との恋・スピンオフ作品>

行きつけのカフェ




「いらっしゃいませー!あっ、椿ちゃん!」


入り口のドアを開けるとテーブルを拭いていた愛子さんが笑顔で迎えてくれた。

「こんにちは、愛子さん、久遠さん」

「いらっしゃい」



カウンターに近い角のテーブル席に座る。

いつもの、あたしのお気に入りの場所。

ふーっとゆっくり息を吐き出せば、笑いながら愛子さんが注文を取りに来る。


「どうしたの?また会社で失敗したとか?」


「……またって。失敗してませんよっ!」


いつも周りの人に迷惑をかけてしまってはいるけれど……。



「カフェラテください」



「はーい。久遠さん」




< 9 / 148 >

この作品をシェア

pagetop