殺人ゲーム
『はぁ,はぁ…』
走りすぎて息切れする。
『綾芽ちゃん…ぁ,ぁりがと』
『[次は千由]なんて,はぁ…絶対ぁりぇなぃんだから!』
ぁまりに疲れすぎてその場に座り込み,ぁたしは目を閉じた。
…とりぁぇず,達成感。
ぁの男から千由を守れてホントに嬉しかったんだ。
このときは。
ホッとしてた…。

『綾芽ちゃん,大好きだょ。千由,忘れないから…』
千由は明らかに涙声だ。
『ぇっ何なの?千由?』
『ごめんょっ!』
『ぅっ…』
ぇっ?
誰,今の声?
"ごめんょ"??
顔を上げると,そこには見知らぬ女の子が。
その子が握ってぃるナイフが貫ぃてぃるもの。
千由の首…。
『千由!!!!!!』
『ぁ ゃめ ちゃ… にげ て っ』
『ぅ…ぁ…ぃゃ…千由…!!』
ぁたしは無我夢中で女を刺した。
『ぃっ…ゃめろょっ…!』
急所なんか考ぇる余裕が無くて,テキトーに刺してた。
泣きながら…
何度も。
何度も。
女が動かなくなるまで,刺し続けた。

『【57人目が失格となりました。残りは43名です】』
報告を聞いてから,ぁたしは千由にかけょった。
『千由,しっかりしてっ』
『……』
千由は喉を指す。
『もしかして,声,出なぃの…?』
千由の喉は醜くえぐられてぃた。
『でも,千由の予言は外れたょ?』
千由は微笑んだ。
『千由が死ぬのだけは,嫌だょっ』
ご め ん ね …
千由の口がそぅ動いた。
違ぅょ,千由。
ぁゃまるのはぁたしの方だょ。
頼ってばっかりで。
慰めてもらってばっかりで。
なんにも出来なくて。

ぁたしは千由を見ながらひたすら泣ぃた。
その喉だって,ぁたしのせぃだしね。
千由は逃げることだってできたはず。
逃げなかったのは,きっと…ぁたしがいたから。
千由が逃げたら,確実にぁたしが殺られてた。
千由はそれを避けたんだ…。
そう思うと辛かった。
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