君に恋した。
「はーい。クラスごとに別れてー。」

学校へ行くと、中央掲示板に既にクラスが発表されていた。

「えーと。私は、2組。愛は?」

「わっ、私も!!
やったー、これで、今年もいっしょじゃん!」

アタシと、愛が喜んでいると後ろから、愛の肩にポンと手を置く男の子が現れた。

「よっ!
愛、それに川原(カワハラ)!」

「樹!」
「佐野!」

手をポンと置いたのは、愛の彼氏。
佐野 樹だった。

「俺もいっしょだぜー!!」
「そうなんだー!」

「コイツも一緒。」

「えっ!?」

樹が近くの男の子を
グイッと引っ張った。

「うわッ!?」

茶色の髪の毛。
スッとした輪郭。
2重の目。


まさしく、世間の言う、カッコイイ人。

「あっ、同じクラス?
 よろしくな!」

その男の子は、ニコッと笑った。

(うわ…、笑顔、超にあう。)

私が、みとれている間に愛が

「よろしくね!」

といったのが聞こえて、私もハッと気づいてあわてて言った。


「あっ。えっ?
 あ、よろしく!」

「ハハ。どしたの?
 そんなに慌てて。」

男の子は、クスッと笑った。

(み…見とれてたなんていえない!)

「いっ…、いやー。何でもないです。」

顔が、赤くなっているのが解った。

好きとかでもなく。
パニックで。

「俺、樹の幼馴染で、日向って言うんだけど…。
 知ってる?」

「あ、アタシは川原 美菜です。
 えっと、一応初めまして…?」
「そうだね。初めまして?
 でも、入学式の時会ってるよねー」
「そっか!!」
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