アイツとあたし。
でも実際、マンションとかのデザインはしたことがない。
あたしに出来るのか??




「あの~、無理にとは言わないんですけど……。倉持真凜さんの名前は世界に広がっていて、それで…あの……」

「少しお時間いただけますか?」

「え?あ、はい。大丈夫です。」

「それでは、返事が決まりましたら、後日連絡致します。」

「ありがとうございます。いい返事を待っています。」

「それでは、失礼します。」



《ガチャン》



「真凜さん。」

「ん?」

「仕事引き受けるんすか?」

「どうだろう?わかんない。」
「わかんないって。」

「あたしに出来んのかなぁ~って思っちゃって…。」

「何か…真凜さんらしくないっすよ。」

「え?そう?」

「はい。」



《ガチャ》



いきなりさっきの部屋のドアが開いて、あたしと零は振り返った。



「ちょっと待って!」



タッタッタッ



あの男がこっちに走って来る。


え?
何の用??



「ねぇ君、ちょっといい?」

「は?」

「真凜さん、知り合いっすか?」



ど、どうしよう(焦)



「ぜ、零!」

「はい!」

「ちょっと先に行ってて。」

「了解っす。」




「ちょっと何の用?」



いきなりあたしが話しかけたから、戸惑ってるみたい……。



「昨日は、よくも逃げてくれたな。」



はぁ~(;`皿´)
何言ってんの!!



「逃げたって……。あんたが悪いんでしょ!!」

「プッ。」



ちょっ!!
何笑っちゃってんのこの人!!


「ずいぶん威勢がいいじゃねぇか。それに、俺はあんたじゃねぇ。黒田慶輔(くろだけいすけ)だ!」

「はぁ?ってか、名前聞いてないし!!」

「まぁ、慶輔って呼べよな。俺はあんたのことは、真凜って呼ぶわ。」



シ、シカト……。



「ってか、勝手に呼びすてにすんな!」



「まぁ、いい。あ、それと…真凜は今日から俺ん家に住んでもらうから。」

「はぁ?何それ聞いてないしィ!」

「まぁ、おまえに拒否権はねぇ!」



何それ!!
おかしいでしょ!!



「ということで、真凜の秘書には悪いが、俺と来てもらうぜ?」

「え?ちょっと!離しなさいよ~!!」




ちょっ!
どうなんのよ!!
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