櫻桃~サクランボみたいな二人~


あたしは、蜜乃の腕の中に飛び込んだ。

「ええなぁ。青春やな…うんうん」

「おい、尚斗。ムードぶっ壊すな」

あたしが泣いて、みんな、ホロッときてるのにぃ。

「しんみりは、ミス・コン終わってからや。今から泣いても一位になる訳やない。どうせなら、笑顔でいようや!」

なんか…尚斗くんがイイ事言ってるぅ!!

…カンドー。

_ピンポンパンポ~ン_

『連絡します。生徒会の人と木下真矢那さんは、至急、生徒会室に集まってください』

「あ、行かなきゃ。光輝、真矢那ちゃん、行こっ」



《生徒会室》

「みんな集まったわね。今日は、待ちに待った、ミス・コンテストです。今までの成果を十分に発揮出来るよう、頑張りましょう」

波重先生の言葉に、みんなは、ハイと威勢よく返事した。

「あと、桃花サン。ミス・kasiwa絶対捕ってくるのよ。応援してるからね」

「はい。アリガトウゴザイマス」

「じゃぁ、アリーナに移動して、持ち場に付いて開始時間を待ってね」

はぁ…。いよいよ始まるわ…。

「あっっ!言い忘れてた。アリーナに行ったら、谷峨杜くんから、トランシーバーを受け取ってね」

いいなぁ。トランシーバー使いたかったなぁ。

「詩穂音ちゃん、真矢那ちゃん。行こ!」

「「うん」」



あたし達は、アリーナに向かった。



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