櫻桃~サクランボみたいな二人~
まさかの結果に驚きました。
まさか…まさかねぇ。
みなさん、思うでしょ?
『最後は、ウエディングドレス審査です』
ウ、ウエディングドレスゥ!!??
『ただし、出場者のみなさんには、エスコートを彼氏、仲の良い男友達の方にお願いしてきていただきます。見つからない場合は、生徒会の者がエスコートいたします』
エスコート?!
あたしには、彼氏なんかいないし…。
「紅箕ぃ、生徒会長の櫻光輝先輩狙うためにぃ、誰も誘わないどこっかなぁ」
「えぇ?!紅箕、マジで言ってるの?!」
「マジだよぉ。だって、隣にいたらぁ、何か自慢できない?」
ズキッ…。何それ…光輝を私利私欲のために使うの?
「それにぃ、光輝先輩じゃなくてもぉ、蒼慈先輩とかぁ毅一先輩とかいるじゃん」
あの子に光輝を捕られる前に、行かなきゃ。
【光輝side】
ウエディングドレス…か…。
いつか、俺の隣で着てくれねぇかな。
「光輝ぃ!!」
「…桃花?何で」
「光輝、あたしの、エスコートさんになってくれない??」
…え??
夢か?
「俺が?…マジで?」
「だって、そんな仲いい人…あたしいなくない?だから。蒼慈君には真矢那ちゃんいるし、尚斗君にも、蜜乃がいるから…」
そんな理由かよ。
まぁ、でも…。
「いいぜ。やってやる。お前に、ミスを獲らせるためにな?」