涙が愛しさに変わるまで
「も~!佐藤さんも、もっと楽しみましょうよ!」
「充分楽しんどるよ。久しぶりやわ。こんな笑ったん。」
微笑む佐藤さんを見たら、なんだか凄く嬉しくなった。
いつかこうやって桐沢社長と水族館に来てみたいな。
きっとはしゃいでるあたしを見て「ばーか!」ってからかうように笑うんだろうな。
佐藤さんが笑ってくれたみたいに、今度は桐沢社長を笑顔にしたいな……。
なんて……会うことすらできないのにね。
「じゃあ、そろそろ帰ろか。もう暗くなりそうやし。」
「あ、はいっ!」
あたし達はベンチから立ち上がり、出口に向かった。