涙が愛しさに変わるまで


「し、してません!」



あたしが必死に言ったら、桐沢社長はクスクス笑ってた。



……3年ぶりに見た。



桐沢社長のこんな表情。



意地悪そうに微笑みながら……



「バカまー子」



そう言ってあたしの頭をくしゃくしゃと撫でる。



……気づいたらあたしの目には涙が溜まっていた。



……ずっとこうやって会える日を夢見てたから。



「……まー子?おまえ泣いてんの?」



「な、泣いてません!」



強がらないって決めたつもりだったのに、やっぱり口からは素直じゃない言葉。



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