涙が愛しさに変わるまで
え?な、なに?
「あのさ〜……」
桐沢社長はこっちを見ないで言う。
「学習しろよ……。そういう顔されると今度は本当に、止まんないから。」
ちらっと見えた桐沢社長の横顔は、ほんのり赤かった。
き……桐沢社長が照れてる!?
どうしよ……かっこいいよぉ
「す、すみません!コーヒーいれてきます!」
あたしは言う言葉が見つからなくて、理由をつけ社長室を出た。
「は〜」
あたしは大きなため息とともに、ドアにそってズルズルと床に崩れ落ちた。
顔は真っ赤で、頬に手をあてると熱があるくらい熱かった。