― Summer Drop ―
第4話 県大会
千夏がぼんやりと数日を過ごすうちに

学校のゼミが始まった。



南中学校では三年生の希望者を対象に、

毎年夏休みの一週間を使って受験対策の授業が行われる。

西城高校を目指すために

千夏は夏休み前に朋子を誘って申し込んでいた。





一時間目の英語が終わった後の休み時間。

千夏と朋子は辰雄に呼び出されて教室前の廊下にいた。


「なぁ、ほんまに来んのか?来たらええやねぇか。」

「行かんっ!」

「何でや。前まで千夏の方から東中との試合の日訊いてきよったやろが。理由くらい言えや。」


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