無口なDarling
「あれ?」
ローファーを取ろうとすると、昨日と同じように白い紙が入っていた。
・・・
ピラっとそれを開き中を確認する。
やっぱりそこにあったのは昨日と同じ紙だった。
「あ、名前書いてある」
昨日と同じ携帯の番号とアドレス。そして、今度は名前が書いてあった。
書いてあった名前は
【大八木 犬】
「へ?いぬ?」
そんな名前の人いたかなぁ・・・
大八木、大八木・・・一生懸命思い出そうとしても思い出せない。
もしかして違う学年?そう思いながらも、また小さく折りたたんで捨ててしまった。
「澄子ー今帰り?一人なら一緒に帰ろうよ」
「うん!」
同じクラスの友達と会い、話がはずんでしまいすっかりその紙の事を忘れてしまった。