宝石よりも
しばらくそうしていたあと、カイがそっと唇を離した。
少し名残惜しくて、せめてカイがどこへも行ってしまわないように服の裾を掴んだ。
「それじゃあ美夜、もう一回」
こほん、と咳払いをしてカイがもう一度私に手を差し出した。
綺麗なカイの手。
今度は迷わず手を取ると、彼は優しく微笑んだ。
カイ、
あなたはいつでも私を救ってくれるんだね
今度は私があなたを救えますように
あなたのためなら何だって。
あなたとなら、どこまでも。
愛しいカイに手を引かれて、美しく月が輝く世界に足を踏み入れた。