闇の花~2人の殺し屋~


きっとその中には私が殺った事件もあるって言いたいような目ね。






「じゃあ行ってくるわ」


山岸は体を起こし、入口のほうへ歩き出した。






「--山岸」


私は後ろから呼んだ。






「さっき言ったわよね。
『私に罪の意識はないのか?』って。


・・・・・あるわよ。
私は何人もの人の人生を勝手に終わらせてきた。その十字架は一生背負って生きなければいけない。


それが私の…殺し屋“ヒース”のやり方よ」





だけど、いくら重い十字架を背負うとも私は殺し屋をやめるつもりはない。








私は…闇の中にしかいてはいけない人間だから--









「・・・・・・そうだと思っていたよ」


山岸は優しく微笑んだ。


< 104 / 400 >

この作品をシェア

pagetop