闇の花~2人の殺し屋~
少しムカツクけど仕方ないか…




「おい…、いつまで俺のこと無視するんや」



鎖紺が痺れを切らして私達のほうを見た。



「あと、ヒース。まだ終わってへんで。まだ俺は死んでへん。

まぁ…お前には俺を殺すワイヤーなんてないんやろ?」



鎖紺が嬉しそうに口角をあげた。



「え?!そうなのか、ヒース?」



ラックが私の顔を見た。




そう。

鎖紺の言うとおり私にはもう奴を殺すワイヤーがない。



今、鎖紺の周りに張っているワイヤーで最後だった。



もし私が棚にある武器を取りに行ったら鎖紺はその隙にワイヤーから抜け出すだろう。




ラックにも頼るつもりはない。




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