闇の花~2人の殺し屋~
「こんな真実にへこたれるほどお前の気持ちはそんなもんなのか?
少なくとも鎖紺のときはもっと強かったはずだ。

…そんな中途半端な気持ちでヒースの傍にいるなら今すぐ解約書を出せ」



冷さんの冷たい目が俺全体に突き刺さる。




…う。違う。



俺は今までの、ヒースとの過去がフッと蘇った。







--冷さんの言うとおりだ。


俺は何を弱気になってんだよ!


少なくとも俺とヒースが出会ってからライはヒースの傍にはいなかった。


それに比べて俺はずっと近くにいた。

昼も…夜も……


いろんなヒースを、月乃を見てきたんじゃないか!



それなのに!俺はライのせいにして辛い現状から逃げだそうとした。


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