闇の花~2人の殺し屋~
“カランッ”


バーの扉を開け、階段を降りた。





「来たか…ヒース」


タバコを吸っている冷さんが
こっちを向いた。




そしてお店の奥にある扉を開けた。


そこは仕事をする者しか入れない部屋。





冷さんはいつものようにソファーにドカッと座り込んだ。



「ヒース。学校は楽しいか?」



「冗談。ただ無駄な行為ですよ」


私はいつものように壁にもたれて立ちながら答えた。







本当に無駄。


私はこれからも殺し屋の生活をするんだから高校になんて通いたくない。


だけど冷さんが通えって言うから通っているだけ。






「フッ。学生も最後なんだから楽しめばいいだろ」



「冷さんも私を子供扱いするの?」


私はキッと冷さんを睨みつけた。




こんな冗談を言う冷さんだが隙はまったくない。


未だに力は継続している証拠。





「子供扱いするのなら仕事なんて頼むかよ」



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