闇の花~2人の殺し屋~
角島さんは悪くないのに、
悪いのはコイツらなのに自分のせいにされる。
そして自分ではどうしようもない。
私は知っている。
その屈辱を。
確かに…
「確かに角島さんは苦労したかも知れねぇ」
私の気持ちと重なって声が聞こえた。
バッと前を見るとそこにはラックが立っていた。
もちろん、いきなり現れたラックに暴力団員たちは驚いている。
あいつ…!計画無視して勝手に出て行ったの?ι
私は軽くため息をついた。
「人にはいろんな苦労がある。角島さんの場合は、親のことで嫌な思いをしたかもしれない。
でもな。だからって…余計に迷惑をかけているお前らに、そんなこと言われる筋合いはないんだよッ!」
ラックの低い声が響く。
…ラックが本気で怒ってる。