闇の花~2人の殺し屋~
「いい気味…。今まで私を苦しめてきた罰ね。
さっきのあいつの恐怖に満ち溢れた顔…。あれを私は見たかった!凄くいい気分です」
梅沢さんはそう言いながら私のほうを見た。
その顔は…笑っているけど、まるで鬼のようだった。
「これで私は救われた。これで平和な生活を送れる。
もう…自殺なんてしなくてもすむ!」
梅沢さんは拳を握った。
服の袖口から刃物で切ったような傷が残っている手首が見えた。
「よかったです。これで約束は終了…ですね?」
私はラックに合図を送った。
するとラックはターゲットの遺体を袋に包んで担いだ。
「あれを、どうするの?」
梅沢さんが不思議そうに見つめる。
「今からあれを別の場所に運びます。万が一、あなたが疑われないように」