私 の 愛 し い 人 [ホラー]
家から出るのが苦痛で仕方なかった。

玄関の横にあるガレージへ止めてある琉輝星のオデッセイに乗り込む。
エンジンをかけるとハンドル横のナビが光り音楽が鳴り出した。

『‥‥‥ガレージから出られるかな‥』

私は心配したが意外と一回で出られた。
ぶつけずに。

深呼吸をしてアクセルをゆっくり踏み込んだ。
10キロ‥20キロとだんだんスピードが上がっていき、30キロまで出る。

『琉輝星‥この道なんキロ出したらいいの?』

『ん?30。』

さらりと答えて横からずっと"上手い上手い"や"ちょっと左寄ってる"等言われプレッシャーが倍になった。

『あ、ここ国道だから50ね。』

琉輝星がそう言った瞬間、心臓が飛び跳ねた。
国道なんて走るのは数ヶ月ぶり‥。
その前に車に乗るのが数ヶ月ぶり‥‥‥。

ぶつけないようにとドキドキして走っていたが慣れると運転が楽しくなってきた。
車がでかいので車間距離がよく分からないが、ぶつけず結構上手く走れている。
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