たとえばこんなスクールライフ
ミーシャさんに連行された私は、この反省室に入室するよう促されました。

「リリムさんは仮にも世界的な歌姫。このような牢獄然とした場所に押し込めるのは心苦しいですが…貴女ばかり特別扱いする訳にもいきませんので」

そう言ったミーシャさんの表情には、僅かばかりの同情が窺えました。

わかっています。

彼女も風紀委員としての職務を全うしているだけ。

それに、彼女の言い分も分かるんです。

私は…悪魔だから。

古来より災禍を運ぶ者。

不幸をもたらす者。

そんな悪魔が学園にいるから、生徒達に悪影響を及ぼすのではないか。

そういう発想に至るのも仕方のない事です。

たとえそれが濡れ衣だとしても。

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