らぶ★ぱにっく-lovable person-
"要さん"ってなんだよ。




"よろしくお願いしますね"って意味分かんねぇ。




「…。」




業者さんは"ありがとうございました"と言うと出て行った



俺達も玄関からリビングに行き、ソファに座ってテレビの電源を入れた





ザワザワ――…




テレビの世界はみんな楽しそうに笑っている。





こっちの世界は、会話なんて無くて、俺はただ画面を眺めていた。



要はソファの上で三角座りをして小さくなっていて…





「…はあ、」



ただ何となく吐いた溜め息。




ガタッ――…




要は下を向いたまま、静かに立ち上がりリビングから出ていった




分かった事は立ち上がる瞬間に、少しだけ見えた表情



泣きそうになって下唇をギュッと噛んでいて、凄い苦しそうな表情





…っ




同棲?初日から何、泣かしてんだよ…俺




情けねぇ…。




すぐに立ち上がり、寝室のドアを開けた。



後の部屋はまだ段ボールだらけで寝室にしか居れないからすぐに分かった




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