キャッチ。


それから30分くらい経っただろうか…


涙が枯れるくらい泣いたあたし達は呆然と冬馬くんの顔を見てた。



「…そろそろ行こう。」


かすれた声で話す奏太くん。


「…冬馬、また来るから…今日は帰るね。」


最後にそう言って立ち上がった。


あたし達も立ち上がって冬馬くんに別れを告げた。



冬馬くんの部屋を出て階段を降りる。


下の階におばさんが立ってる。


目が合った。





「…ありがとうございました。」


あたしはおばさんにお礼を言って家から出ようとした。


そしたら


「…ごめんね。」


おばさんが口を開いた。


「…あの子ね、毎日楽しそうだった。すっごい笑顔になる時もあって…あぁ、あんな顔で笑うんだなって思うぐらいだった。」

おばさんは目を赤くさせて話を続ける。

「…それも全部あなた達のおかげ。あなた達がいて冬馬は幸せだったと思う。……さっきはあんな事言ってごめんね。…どうか、あの子の事忘れないでいてあげて…。ずっと友達でいてあげて…。」


おばさんは泣きながらそう言った。







< 211 / 271 >

この作品をシェア

pagetop