天然彼女の愛し方(完全版)
「グズッ…れ、廉ぐ~ん…」
初めて
私が廉君を抱きかえした
廉君に初めて抱きしめられた時には
宙ぶらりんになっている腕をどうしたらいいか分からずにそのまま体の横でぶらぶらさせていた
今でも廉君に抱きしめられるのは慣れない
でも
廉君が私から離れていって欲しくないから…
ねぇ
今だけは
私だけの廉君ですよね?
「ふぇっ…ずずっ…」
廉はそんな春華の頭を撫でながら
ただただ無言で抱きしめていた
春華は自分でも知らない間に廉を抱きしめる力が強くなっていっている
…しばらく泣いて落ち着いたのか
春華から泣き声は聞こえてこなくなった
廉は春華の体をそっと離すと
まだ目尻に残っていた涙を指でふき取った