天然彼女の愛し方(完全版)
『春華に触るな、俺の女だ』
…どうして
『…美紗緒さんはどうしたんだよ』
…どうして
『別れたよ、画像は消した
もう心配することなんて無い』
…どうして?
感じるのは
懐かしい体温
後ろから抱きしめられているから余計聞こえる
懐かしい鼓動
私の目からは
涙がぽろぽろ溢れ出してきた
『はいはい分かりました…邪魔者は消えるんでごゆっくり』
零夜君はわざとらしく肩をすくめて校舎のほうへ歩いて行った
「れ、廉君?」
私まだ
『俺の女』でいていいの?