修学旅行★幼なじみと甘いキス
「あたしが話しながら着替えてたにしてもさ、詩織は着替えんの早すぎ」

「いや、あさみが遅すぎるんだってば。ってか早くしないと二人とも置いてくよ」


鬼!

そう言って
イーッと歯を食いしばって怒るあさみちゃんの声を背に、わたしはふと動かす手を止めた。



「……」


“おまえ、男に声かけられたくらいで、シッポ振って喜んでんな”



どうしてあの時、あの瞬間に

翔の言葉を思い出したのか


そして身も凍るようなあの、鋭い視線は一体


本当は

ダレに向けられていたものだったのか


「ほらっ加奈子も急いで」

「!う、うん!」


わたしは知ることになる。
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