修学旅行★幼なじみと甘いキス
「うっあ゛ー、腰イテェ」


「俺もさっきのでスゲー凝った、酸欠になりかけた」


「つーか誰だよ今の見回り。
ものすごい爆音あげて入ってくっから、マジ心臓止まっかと思ったし;」


「フツーもっと静かに来るもんだよなぁ」


「まぁけどバレずに済んで良かったよな」


「なぁなぁ、そういやさ
俺らが隠れてっときこの布団ん下で
誰か女子の悲鳴?らしきモンが聞こえた気ィしたんだけど。
それ気づいたの俺だけ?」



すっかり固くなった背筋をウーンと伸ばしながら

それぞれさっきまで起きた事を話していると

男子の一人が気がついたように口を開いた。


その言葉に、ほかの男子もそろって「あぁ!」と声をあげる。



「あー!俺も俺も!そういや何か聞こえた気ぃするわ!
今にも泣きそうな声でいきなり
『アンッ…♪』っつって(笑)」


「や、そこまでは聞こえてねーから。ぜってーねぇから(笑)
つーか、確実におまえの空耳だろそれ」


「アレ?けど、女はさっき俺らが全員向こうに隠したはずだからそんなん聞こえるわけなくね?」


「そーなんだよなぁ。
!てことは…!もっ、もしや」



――ユーレイ?



その事実に、一瞬この場の空気がサーッと凍りついたの同時に

ここにいた全員の視線が、
いまだ一つだけ剥がされていない、わたし達のいる布団へと向けられる。


そしてとっさに無言のアイコンタクトを交わして、ゴクリと息をのんだかと思うと、

そろ~…っと全員抜き足差し足で近づき、


次の瞬間、ガバッ!と勢いよくめくり上げた。
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