卒業なのに
卒業なのに
 
風が強く吹いている。

周りには卒業する同級生やその親、先生などが

それぞれの別れを惜しんでいる。

その間をすり抜けて風は僕の体を刺すように吹き抜ける。




卒業アルバムをみても

カメラの前で

友達とピースをするような

そんなんじゃなくて

集団の中の一人みたいな

そういう複雑な思いが

湧いてくるアルバムをみて

こんなもんだったっけ

中学校

って思う



1,2,3年とも

あいつがきらいだとか

学校へ行きたくない
思ったけど

最後は

それもいい思い出だった

って言えると思ってたのに

現実みて

あれ?って気持ちになった


そういえばそうだったって

普通の学校生活送って

良くも悪くもない

なのに

素晴らしい3年間

って過信してて

さっきのの卒業式もそうだった

卒業式は泣くだろうな

って思ってタオルまで持ってきたのに

式中に3年間の思い出がぶり返すこともなく

最後の学活でもガヤガヤしただけで

カメラ持ってきたのに

とることもできなくて

無理やりとったのには

自分は写ってなくて


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