Iam金魚
「えっ金魚が?」
さすがの佳伊も声が大きくなる。

「どうやってその力があるかはわからないわけれど、やらせてください」
和幸は緊張しながら言った。
佳伊はしばし悩んだが承諾した。
「羅我、サポートな」
「はい」

コップに入ったみみが意識を集中する。

「うっわ!凄いオーラ!人間以上だ」
佳伊は感心する。
「佳伊様、あれ…」
見ると和幸の身体をみみのオーラが包んでいく。
蚕のように包まれた和幸は言い様のない感覚を感じていた。苦しいものではなくふわりとしたソファーに座っている感じだ。
さっきとは全然違う。

そしてオーラが解かれ和幸は目をあける。

羅我と佳伊は驚愕した。
「幽体が戻ってる…」

園実が駆け寄る。
「どう…ですか?」
「信じられないですが多分もう大丈夫でしょう」
ゆかりが胸を撫で下ろす。
「みみ!?」
佳伊が駆け寄る。
みみは腹を上にして浮かんでいた。
「だ…大丈夫です。ちょっと疲れました」
一同はほっとした。

「みみ、君も管理人に入ってもらわないとね」
佳伊が笑った。
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