君の詩を聴かせて



 家帰ったらいろいろ言われそうだな…。


「先生、」

「うん?何?」

「幼なじみだからって、あったこと全部言わなきゃなんでしょうか?」


 俺は違うと思うけど。

 女の子は違うのかな…。

 それか…俺だけ、か。

 執着しないから、何事にも無関心なんだよな…。


「うーん…幼なじみってさ、今までずっと一緒に居たんでしょ?
 何かあったんなら本人から直接聞きたかったんじゃないかな」

「直接…ねぇ、」


 確かに何かあったんなら他人からじゃなくて本人からがいいよな…。

 そうゆうこと、なのかな?

 椅子に座ってるせいか、見上げた天井が高い。


「先生にも幼なじみがいたんだけど、ずっと一緒だと思ってたら転校しちゃってさ。
 何にも知らなかった先生は寂しかった。
 大切って思ってたのは、自分だけだったんだって…裏切られた気がした」



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