ヒレン
慌てて階段を駆け上がり屋上の扉を開けた



「何?後を追うとでも思った?」


肩で呼吸をする秀明に智子は背中で聞いた


「いえ。気になって」


息を整えながら智子の方へ近づく


智子の手には真新しい箱が握られていた


「それ。和真先輩の?」


「そう。セスタ」



煙を吐き出しながら智子は呟いた



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