ヒレン
「新入生に後輩いるんだよな」


「え、誰?今年3人しかいなかったはずだけど」


屋上から仲間が集まっている2階まで階段を下りていく。



「高校男子校だったんですけど。一人しかいなくない?」


「そういえばそうでした。今日初めて1年生に会うんだよね。ずっと来られなかったから」


階を降りるたびに聞こえてくる声が大きくなる。3階の踊り場、後ろを歩く和真が立ち止まった。


「智子」


「うん?」


曖昧に返事をしながら振り返る。その瞬間、そっと唇が重ねられた。


「何?いきなり」


「別に。行こう」


残りの階段を歩幅をあわせて降りていく。

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