ヒレン
第4章 夏へ

Flavor

閉館時間が過ぎ、追い出される形で秀明は図書館を後にした。


研究棟を見上げると、智子の部屋にまだ明かりが灯っていた。

文献を持ったまま、1つ上にある智子の部屋を目指す



人気のないキャンパス


音がやけに響いている。


部屋の前まで着くと、ノックなしに扉を開けた。


急に開けられた扉に驚き、慌てて写真たてを伏せる。


深呼吸を1つすると、扉のほうに向き直った。


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