ヒレン
「本当にすいませんでした。お忙しいところお邪魔して」


そう言って二人は足早に研究室を後にした。


「びっくりした。あの人誰だっけ?舞子わかる?」


「多分だけど、北先生だと思う。もう一方のクラスの」


「ああ。じゃあ後期はあの先生なのかな」


衛生棟へと向かってまた歩き出す。太陽はすっかり顔を隠し、時間の経過をうかがわせた。前回より散らかっていた。そんなことを考えながら歩いていた。

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