ヒレン

Besucher ~訪問者~

20分ほど経つとインターフォンがなった。


「はい」


「ヒデ。開けてくれるか?」


開錠のボタンを押す。数分経つと、もう一度インターフォンがなった。


玄関まで行き、スコープを覗くと真ともう1人、年上の女性が立っていた。


チェーンを外し、ドアを開ける。


「長崎の様子どうだ?」


「眠ってます。というより熱で意識が朦朧としているという感じです」


3人で中へ入っていく。


真の後ろを歩く女性と目が合った。



部屋に入ると女性が智子の側に座り口を開いた。


「ほら。診察するから出ていく」


「ほーい。愛歌(あいか)姉(ねえ)」


二人はキッチンのある廊下に出た。


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