カレ×カノ【続】
「あ〜痛ぁ!!本気で殴るか普通!?」
「…朱希がしつこいんだもん」
「お前は俺のなに!?はいッ!!言ってごらん!!」
「彼女…」
それでも、学校の中で繋いだ手を振り払わないって事は自覚はあるみたいだな。
「ほら、ご褒美に飴やるよ」
「……チッ」
広げた掌に置いた飴を取ろうとした柚葉を引き寄せた。
「キャ…」
誰もいない昇降口で顔を近づけると、頬を染め目を伏せる。
「ん……」
いつもは、唇が触れるだけの軽いキス。
―…けど我慢も限界に近い俺は、少し意地悪をした。
「んん…」
口を強引に開けさせ舌を絡ませると苦しそうに息をしながら、柚葉は眉をしかめた。
だけど拒否はせずに絡めた舌を受け入れた。
「ハァ…」
「ちょ…何よ…今の…」
「え!?ディープなキッス」
さっきよりも赤いゆでダコみたいな顔で俺を睨む。