カレ×カノ【続】
無邪気にクレープを食べる柚葉を見ながら朱希は少しだけ罪悪感があった。
…―ちょっとやり過ぎたかな?
口についた生クリームをペロリと舐めた柚葉を見るだけで、マズイ。
「なによ!?欲しいの!?」
「いらね」
あれでも、我慢をした方だよな…
小さい時の柚葉を知っているからこそ、汚したくないっていう男としては複雑な思いもある。
「なんだよなぁ〜…」
「何が!?さっきから一人でブツブツ!?いるならあげるよ!!そっちのちょうだい!!!」
「違げぇわ!!クレープが欲しいんじゃねぇよ!!」
「じゃあ何が欲しいの?」
…―それはお前です。
なんて口が裂けても言えない。
というか、言えば柚葉からの氷のように冷たい視線が目に浮かぶ。