ソレデモワタシハアナタヲアイス
切り札
「本当、笑ったから!ソラ、私と真由子、2人のカレシになっちゃうんだもん」
「やっぱ俺も見たかったよ。俺だけその現場、見逃したんだから」
目の前の美咲は、ケラケラと笑いながら、料理を口に運んだ。
「で、あの後、観覧車で何があったの?美咲、凄い顔で降りて来たよね?」
俺は、ニヤついて見せた。
「教えるワケないでしょ?私、隆太に遊ばれる気無いから」
美咲は、あの頃のように憎たらしい顔をした。
「それにしても空人ネタは尽きないね」
「本当だから。2年ちょいしか一緒に居なかったのに、こんなに笑えるネタがあるって凄くない?単に私達の記憶力が良いだけじゃなくて、確実に忘れらんないような事ばっかりやってたんだよね」
俺達は、クリスマスムードをかもし出しているレストランで、空人の思い出話しを繰り返した。
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