【短編集】エーテルの底で
「それ以上言ったら殺すぞ!!!!」
ジリジリと燃える煙草をさっきよりも彼女の瞳に近づけた。
自分の体温が、一気に急上昇するのがわかる。
「コロシテミレバ?」
空が、空が
頭上で脅迫する。
一瞬、世界がとまった。
「やってみなよ。最高に堕落できるから。絶頂むかえてイっちゃうんじゃない?」
俺はカッとなって意識がぶっとんで、彼女の細い肩を力任せに掴み押し倒し、彼女めがけて煙草をふりおろした。